組み合わせごとの再撮影なしで127万ビュー

Ustyleのスタイリングエンジンは127万件を超えるアウトフィットの閲覧数を記録した。成果の核心は新しいビジュアルを撮り続けることにはない。ブランドが既に保有する商品カタログを顧客ごとに組み合わせ、各アイテムをすぐに購入できる完成型コーディネートに変えた点にある。
イタリアのAIスタートアップUstyleは、商品をそれぞれ一度処理した後、実際の商品画像をAIモデルに着せる。オンラインショップでトップス・ボトムスとアクセサリーのすべての組み合わせを見せるには組み合わせごとに別々の撮影が必要だが、この方式はフィット感を合わせたルックをカタログ内で組み立てる。減るのは組み合わせごとの再撮影の負担であり、成果物はパーソナライズされたショッパブルなアウトフィットだ。
初期顧客であるトリノのレザーブランドMialuisは、60日間のパイロット期間における全売上の33%をこのエンジンに帰属させた。従来の『新商品』中心の提案の代わりに、文脈とスタイリングロジック、ユーザーの好みを反映し、ECサイトには軽量なプラグインとして組み込んだ。売上の約4分の1が帰属スコア80〜100を獲得した。組み合わせごとの撮影負担を下げながら、レコメンドが実際の購買プロセスで使われた事例だ。
出典 · Sourcing Journal「Some AI Recommend A Piece of Garment. This Picks Out Entire Outfits.」
30%速くても、顧客の前に出すかは別の話

マーケティングリーダーの97%が毎日AIを使用しているが、顧客に何を提示するかは依然として別の判断だ。Gartnerの調査では、米国消費者の49%がAIによってコンテンツの品質が悪化したと回答し、Z世代とミレニアル世代では57%に上昇した。
多くのブランドはAIをまず制作効率に活用する。UnileverのAI Studioは従来の方式よりアセット制作を30%速くし、HiltonはMetaとAIの画像から動画への変換を活用して700施設分の再撮影コストを避けながら、リーチ42%増加、予約13%増加、ROAS8%を記録した。
ただし、効率化がそのまま公開範囲の拡大を意味するわけではない。Koiaは、AIだと分かる非現実的なCGIを使ったCostcoのプロテインパウダー発売で4万8,000件のオーガニックビューと通常のリール投稿の6.4倍の再生数を得たが、Goodwipesは静止画のAI人物画像とは異なりAI俳優は使用しない。プレミアムブランドGozneyはAIを顧客向けコンテンツではなく下書き作業のみに位置づけている。共通する基準は、AIで人の創造性を代替するのではなく磨き上げ、ブランドの声とストーリーテリングは人が守るということだ。
出典 · Modern Retail「The new AI playbook: The rules brands are setting around customer-facing content」
ルックブックスナップで組み合わせ型着用案を一つの流れで検討する
RealSnapのルックブックスナップは、ショッピングモールの詳細カット担当者やブランドマーケターが衣料写真をAIモデル・ポーズ・ムードと組み合わせて着用ルックブックカットを作る機能だ。商品の組み合わせごとにモデルと撮影を改めて準備する負担を減らすことに重点を置く。
モデル・ポーズ・ムードの選択から衣料構成、生成結果の比較まで一つの作業フローでつながるため、シーズン商品の複数の着用案を検討する際に、撮影素材を別途準備して取りまとめる手間を減らせる。


