露出は344%、採用は2%。ランウェイは需要ではない

スクエアトゥ・パンプスはSS'27ニューヨーク・ファッションウィークのランウェイで露出が344%急増したが、世界の消費者による採用見通しは2%の増加にとどまった。Heuritechは寄稿文で、ランウェイで目立つことと、実際に消費者が選ぶことは別の問題だと指摘した。ファッションウィークは数百ものクリエイティブなアイデアを数週間で次々に打ち出すが、可視性そのものがトレンドをつくるわけではないという。
Heuritechは、本物のトレンドは三つの段階を経ると説明する。まずデザイナーやコレクションが提示するクリエイティブな提案があり、それが複数のデザイナーやショー、ファッション言説で繰り返されると業界シグナルになり、消費者の間で測定可能な採用を得て初めて消費者トレンドになる。複数のブランドが同じシルエットを打ち出したからといって、消費者がそれを着る準備ができたという意味ではない。
対照的な事例がフリンジだ。SS'27ニューヨーク・ファッションウィークでフリンジのランウェイ露出の増加率は23%で、EUの女性消費者によるSS'27の採用見通しは18%と、露出の増加にはるかに近かった。ファッションメディアは強い視覚的インパクトを与えるルックに注目するため、大胆なスタイリングが広く報じられても、実際の採用につながらないことがある。また、トレンドが誰の目にも明確になる頃にはすでにピークに近い可能性があり、数か月先を見て動くブランドにとって、今日最も目立つものに反応することは遅い対応になりうる。Heuritechは、バイヤーやコレクションチームはランウェイのトレンドを従うべき指示ではなく、検証すべき仮説として扱うべきだと助言している。
出典 · Heuritech「From Runway to Demand: How Designer Fashion Trends Become Demand」
トレンド予測はレポートからシステムの中へ入っていく

WGSN所属の筆者は、The InterlineのAI Report 2026への寄稿文で、AIはトレンド予測を置き換えるのではなく増幅すると主張した。筆者が率いるグローバルチームは25年にわたり、消費者が求める色、シルエット、香りのノート、美学、マインドセットに関する独自のトレンドインテリジェンスを築いてきた。寄稿文は、こうして蓄積された検証済みデータをAIがより速く、きめ細かく、幅広く活用できるようにするという立場をとっている。
核心的な変化は届け方だ。かつてトレンドインテリジェンスは、レポートやシーズンのプレゼンテーション、クリエイティブディレクターとの対話を通じてのみ消費されていた。今では構造化データとして提供され、マーチャンダイジングプラットフォーム、AIアシスタント、レコメンドエンジンのように、実際の意思決定が行われるシステムに直接投入できる。インテリジェンス自体は同じで、それが使われる場所と速度が大きく広がったという説明だ。
筆者が挙げた事例は具体的だ。ダラスのマーチャンダイザーは25年分の予測精度に基づく答えを数秒で得て、シンガポールの製品開発者はツーリングに入る前に香りのコンセプトをトレンドの軌跡と照らして事前に検証し、パリのバイヤーはカラーパレットを再点検する。筆者はこれを、一世代でトレンド予測分野において最も興味深い瞬間と評価した。ただしこの文章は、WGSN所属の筆者が自社のアプローチを説明する寄稿文である点を踏まえて読む必要がある。
出典 · The Interline「Trend Forecasting In The Age Of AI: Amplification, Impact & Decision Success」
Moodboard。候補シルエットのリファレンスをキャンバスに集めて案を比較する
RealSnapのMoodboardは、リファレンス画像とテキストをひとつのムードキャンバスに集めてビジュアルの方向性を整理し、そのボードをもとに画像を生成する機能だ。シーズン企画の段階で検証したいシルエットやスタイリングの候補ごとにリファレンスをまとめておけば、仮説ごとにどんなビジュアルが生まれるかを並べて見ることができる。

既存のテンプレートから始めることも、空のキャンバスで候補ごとのボードを新しく始めることもできる。

複数枚のリファレンスを1つの生成カードにまとめ、案の基準画像として使える。

画像だけでは伝えにくい意図は、指示文で補ってリファレンスと一緒に反映できる。

成果物の用途に合わせて出力条件を決めた上で、同じボードで案を繰り返し生成してみることができる。
RealSnapのMoodboardで候補シルエットごとにリファレンスと指示文を分けてまとめたキャンバスを作り、案を並べて比較してみれば、シーズンコンセプト会議に提出する仮説ビジュアルを整理するうえで参考になるだろう。


